てんかんとは
てんかんとは大脳の神経細胞が過剰に活動してしまうことで引き起こされるけいれん発作を、繰り返してしまう状態をいいます。脳の病気（脳卒中、脳腫瘍、脳の外傷、術後、脳炎など）が原因で起こる二次性てんかん（続発性てんかん）と、そのような疾患がないのにけいれんを繰り返す一次性てんかん（原発性てんかん）に分類されます。さらに原因別、発症年齢や脳波の所見により多くの種類に分類されます。
てんかんの症状は、突然泡を吹いて、白目を剥いて倒れ、意識を失い、がたがた全身を震わせる大発作が有名ですが、意識があるまま手足が勝手に動いてしまう、突然物を落としてしまう、目を開いているのに呼びかけても反応がない、ぼっとしている、口をもごもごさせている、など様々です。そのためてんかんを起こしている、と気が付かれない場合もあります。発症年齢層は実は幅広く、これまでは乳幼児から小児の疾患であるとの印象が強い病気ですが、実は近年、高齢者でも増加しており、認知症の原因疾患としても注目されています。特に高齢者のなかに、時々呼びかけても応答がない、ぼっとしていることがある、口をもぐもぐさせている、ふと気がついて、私なにをやっていたんだろう…などと記憶がない、等の症状がある場合には、複雑部分発作というてんかんを起こしている可能性があります。ご本人には自覚症状がないため、ご家族しか気づいてあげられないことも多く、是非当院にご相談いただきたいと思います。
なお、当院には脳波検査装置がございませんので、診断、経過観察目的のため、脳波検査が必要な場合には、日野市立病院などにご紹介させていただきます。ご了承下さい。
